デニム
DENIM
フランスで、サージがドリルでデニムになった
「デニム」と他の布との違いはどこにあるのでしょうか。
人々にどう認識されているか、布の物質としての製造方法の違い、歴史から、「デニム」の違いを導き出しました。
いまの結論はこうです。
「デニム」と他の布の違い
デニムは、英国軍服に使う毛織物のサージから綿織物に展開された、インディゴの色の変化が楽しめる、厚くて丈夫な布です。
「デニム」が他の布と違うのは、冬物の軍服サージからの夏物の軍服ドリルと合成インディゴの発明の出会いの起源があって、とにかく丈夫な特徴があるからなのです。
「デニム」が他の布と違うポイントは、
・英国軍服に使う毛織物のサージから綿織物に展開に起源がある
・インディゴの色の変化が楽しめる、厚くて丈夫な布である
主にこのふたつにありました。
これから、さらに詳しく説明するとともに、より深い「デニム」の価値の源泉を探っていきます。
デニムのいま#
いま日本で、人々は「デニム」をどう認識し、消費しているのでしょうか。
インターネットや雑誌等々を見る限り「デニム生地」は、 圧倒的にジーンズ がいちばん認知されているようです。
布を素材として販売している市場はどうでしょうか。
インターネット上では、「Amazonのデニム布一覧」や、「楽天市場のデニム布一覧」、テキスタイルモールの布一覧などで、手軽に買うことができます。
こうやって全体的に見渡すと、布としてどのように使えるか、どのように売られているのかが見えてきます。
「デニム」は
- ジーパン(パンツ)
- ジージャン(ブルゾン)
- カバーオール(ワークウェア)
などに最適な布であり、そのために使われています。
では、ものとしての「デニム」は具体的に他の布とどう違うのか?
デニムのきほん#
たて糸に20S (30tex) 以下の色糸,よこ糸にたて糸より細目のさらし糸又は色糸を使用して,あや織又はたて朱子織にした厚地織物(子供服,作業服地,ズボンなど)。ジーンズともいう。
日本産業標準調査会のJIS(日本産業規格)では、「デニム」はこのように規定されています。
ここでは色糸と記されていますが、「デニム」はなんといってもインディゴ染めです。
たて糸とよこ糸の配色によって、特徴的な色合いになります。
構造上はほぼ「ドリル」と同じ布ですが、色糸の配色によって「デニム」といいます。
インディゴ染めの効果で、糸の性質が変化し、摩耗しにくくなり、引張強度が増します。
さらに通気性、熱伝導率や接触冷感が減少し、保温性が増します。
これらが「デニム」の具体的な特徴です。
このような「デニム」のつくりの違いはどこから生まれたのか?その起源にさかのぼってみます。
デニムのむかし#
デニムの起源
もともとデニムは、ヨーロッパの毛織物のサージに起源があります。毛織物のサージは、17世紀のフランスの街ニームで作られていました。
その後、ヨーロッパに綿が輸入されるようになります。
1850年ごろに、毛織物のサージを綿で織った、綿織物のドリルが誕生します。
1890年ごろのドイツで、化学染料ピュアインディゴが製品化します。
ヨーロッパで藍染製品はずっと人気だったため、すぐ綿織物で染色が開始されます。ここでドリルとインディゴが融合します。
ヨーロッパで、デニムが誕生した瞬間です。
作られた場所の名前から、serge de Numes(セルジュ・ド・ニーム)ニーム産のサージでド・ニーム。それがデニムとなって定着しました。
デニムの発展
アメリカにインディゴデニムが渡ります。
1890年代ごろに、アメリカのリーバイ・ストラウス&カンパニーが、インディゴデニムとして商品販売を開始します。
その後、「デニム」生地で作った、ジーンズや ジージャンが、世界を席巻するのは周知の通りですね。
ここで、「デニム」のきほん情報を整理します。
繊維 綿/植物繊維/セルロース繊維
組織 綾織り
糸 たて糸に20s以下の太いインディゴの先染め糸。ヨコ糸にたて糸より細いさらし糸。
起源 17世紀のフランスの街ニーム
デニムのみほん#
「デニム」のいま・きほん・むかしの情報から、「デニム」の使い方のみほんを導き出しました。
名品・定番となった服を知ることで今後の参考になるはずです。
デニムの名品
1930年ごろの501XX
デニムに向く製品
パンツ、シャツ、ワークウェア
「デニム」の他の布との違いは、
- 英国軍服に使う毛織物のサージから綿織物に展開に起源がある
- インディゴの色の変化が楽しめる、厚くて丈夫な布である
このふたつにポイントがあり、
- シャツ
- スポーツ服
- 婦人子供服
に最適な布だという結論が出ました。
それでは、「デニム」のさらなる価値はどこにあるのか。その答えを導き出すために、繊維のちがいの理解が必要だと考えています。
『繊維の違いを知る』もあわせて読んでください。
「デニム」の布の価値の探求は、今後も続けていき、さらに更新していく予定です。
本サイトCLOTHCHORDの『布の違いを知る』では、他の布も同じように布の違いの価値を探求しています。
さまざまな布の知ることで、布への違いの理解が深まり、視野がひろがるはずです。
デニムの参考資料#
出典:日本産業標準調査会ウェブサイト (www.jisc.go.jp/)